小学1年生とのお勉強

小学1年生とのお勉強

先日とある知人と話をしていた時のことです。
知人「塾って、何年生くらいから通うものなの?」
私「それぞれですが、うちの塾には小学1年生の子もいますよ。」
知人「え~!?1年生から塾なんか行っちゃダメでしょ~。」
私「…。」

残念ながら、この知人と似たような考えが世論の大多数だと思います。
もっと言うならば、
「小学生から塾なんか行っちゃダメでしょ~。」
となるのかもしれませんね。
哀しいかな、これが現実のようです。

世の中の人々にとって、
塾での授業・学習はどれ程の「悪」に映るのでしょうか。
世論では、何となく
「塾で夜まで勉強する小学生は可哀想だ」
といったイメージがあるように感じます。

「塾で勉強する小学生」と「全く勉強しない小学生」。
果たして、どちらが可哀想なのでしょうか。
やはり、どうも人は極論を突き過ぎているように思えてなりません。

私がキートスの小学校低学年の生徒と取り組んでいる学習は、
あらゆる物事の基礎とも呼べるものであり、非常に奥深いものでもあります。
彼らも決して、嫌々ながらに通っているわけではありません。
むしろ、とても楽しそうに通ってくれています。
そして何より、低学年から、いえ、小学校からきちんとした学習を積み重ねて来た子ほど、
高学年、中高生になった時、ぐんと伸びることになります。

キートスから中学受験をし、今年とある有名私立中学に入学した子のことです。
彼女と出会ったのは6年生の夏前でした。
決して楽な中学受験生活ではありませんでした。
時に授業中、私の前で涙を流すこともありました。
そして、胸を張って入学したその中学で、
今彼女は学年トップの成績を取ってくれています。
中学受験が終わってからも、
彼女は私の授業を受けにキートスに通ってくれていますが、
やはり「基礎が出来ている子」との授業は楽しいものです。

その子に合った、その子に相応しい年齢から、正しい教育を受けさせてあげること。
その見極めをすることが、大人の役目なのだろうと思います。
それが必ずしも小学1年生である必要もないのでしょうし、
逆に、幼稚園のうちから、
一歩進んだ学習をさせてあげることもまたその子のためなのかもしれません。

学習塾もまたサービス業であるため、
我々は保護者に対して本音を隠してしまうこともあります。
経験のある講師ならば、その子と数分共に学習しただけで、
「その子がどの位置にいるのか」を瞬時に判断することが出来てしまうのも事実です。
在籍学年を踏まえてその子が優秀であった場合には最大限の賛辞を贈るでしょうが、
その逆であった場合、我々は条件反射的にその子を「追いつかせるための学習プラン」を練り始めてしまいます。
その時々のゴール(中学入試・高校入試・大学入試)に対して、
まだ間に合う位置であればもちろん良いのですが、
そうでなかった場合、誰にもそれを打ち明けることが出来ず、
一人悩み苦しむことになるのが講師の性でもあります。

そうした経験を持つ私たちだからこそ、
「正しい」早期教育の必要性を唱えることが出来るのだろうと思います。
幼稚園児に何時間も面白くもない「ペーパー」と呼ばれるプリントを闇雲に解かせることが
早期教育であるとは私も考えていません。
大学という最終学歴を一つの最終到達点と考えた時、
そこに前向きに歩んでいけるようにしていくことが早期教育なのだろうと考えています。

ちなみに我が家ですが、
もうすぐ長女は4歳になります。
既に「ちょっとしたお勉強」を私とスタートさせています。
意外にも楽しそうにやるものだなと感心しながらも、
「学習の基礎・基本」を徹底的に叩き込んでいる所です。
こういう表現をするからイメージがよくないのでしょうね…。(笑)
やはり早期教育は「楽しませてあげられること」が何より重要なのだろうと思います。